湯岐温泉 岩風呂

 福島県の塙町に湯岐温泉はあります。かなり鄙びた温泉街ですが,足元湧出の浴槽がある,とても歴史が古く中風の湯として知られている温泉です。
 まず,「岩風呂」という共同浴場に入りました。ここは隣の「山形屋旅館」さんが管理しており,そこでお金を払います。
 建物はとても共同浴場っぽいもので,趣があります。

 浴槽は大小二つあり,大きな方の浴槽は,写真の通り岩が浴槽内にせり出しています。源泉が湧きだしているところに浴槽を作ったというのが正しい感じです。
 加熱湯も投入されていますが,岩の下から時々,ぽこぽこと39℃ほどの湯玉があがってきます。
 お湯はとっても柔らかで浸かり心地は最高です。岩のへりは深さが1b以上あり一瞬おぼれそうになりました。
 横の小さな浴槽には加熱源泉が投入されています。
 泉質は単純温泉ですがpHは9.8あります。味見してみると,甘みがかなり強くびっくりしました。
 期待以上の温泉でした。
(営)6:00〜2100 300円 ☆☆☆☆(2008.12.6)

 湯岐温泉 和泉屋旅館
 
 岩風呂でお会いした湯治の方に勧められたのが和泉屋旅館です。
 三軒ある湯岐温泉では一番大きな旅館です。ここにも足元自噴の浴槽がありました。
 浴室は男女別の「八幡湯」という内湯と混浴の「鹿の湯」があります。
 「八幡湯」はタイル張りの10人ほど入れる浴槽で源泉を加熱して使っています。以前は混浴でしたが保健所の指導でついたてができ,男女別になったと湯治のおじさんが話してくれました。

 「鹿の湯」は浴槽脇に源泉井戸があります。岩の割れ目から源泉が湧出していて,それを石柱で囲って昔のままに保存しているということです。その源泉を管で浴槽の底から送っているようです。
 体温より少し高いくらいの泉温ですが,長く浸かっていると体がぽかぽかしてきます。湯治のおじいさんおばあさんがここの浴槽だけに集中して入っています。効能が高いのでしょう。
 そばには小さな浴槽があり,ちょっと泉温が高いお湯が掛け流しされていました。
 
 NHKのふだん着の温泉のテーマ曲が聞こえてくるような,とてもあったかみがあり,昔ながらの温泉という印象を強く受けました。
 時間が許せば,1日中,ずっと浸かってみたい気になりました。

 (営)10:00頃〜16:00頃? 500円 ☆☆☆
(2008.12.6) 

2017.12.25追記
 山形屋旅館に宿泊しました。
 詳細は「お出かけのページ」に紹介してありますが、再訪したいと思わせるとてもいい宿でした。

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