お出かけ055 宮城県の旅 2016.7.23~24

 

 原発事故後ようやく開通した常磐道。そして、4つの異なる源泉を持つ東鳴子温泉高友旅館。そのうち行こうと思ってはいましたが、やっと実現できました。
 常磐道は福島県に入った辺りから道路沿い数キロおきに放射線量の表示板が設置されていました。一番高いところで4.1マイクロシーベルト、車は少なめです。車から見える風景は言葉ではうまく表現できないなんともいえない感じでした。

 宮城県では、始めに南三陸町に向かいました。2011年8月にボランティアをしたところです。以前の市街地は全くなくなっていて、至る所盛り土が積まれ、ほとんどの場所がかさ上げされています。5年前は瓦礫が積まれてたのを思い出しました。ダンプがひっきりなしに走っていて、大きな造成工事現場のようです。以前あった道路はほとんど付け替えられていました。
 近くにプレハブのセブンイレブンができていました。

 ボランティアセンターのあった高台の運動公園??周辺はたくさんの新築住宅が建っていてこちらが市街地っぽくなっています。自分が派遣された志津川病院も南三陸病院と名前を変えてこちらに新築されていました。
 近くの商店で昼食用のお刺身を買いました。この前の新潟のウニといい、ここのお刺身といい、やはり地物はおいしいです。
 震災から5年ですが復興が早いのか遅いのかは判断できませんが、確実に前に進んでいるのは確かだなと思いながら、南三陸町を後にしました。

   


 そして、次はいよいよ鳴子です。
 まず訪れたのは中山平温泉の丸進別館。この辺だったかな思って草むらを入っていくと、看板だけはその当時のものでしたが、やっぱり復活していませんでした。がっかりです。
 気を取り直して馬場温泉へ。
 こちらは以前と変わらず。小さい湯小屋も油臭のするコーラ色の源泉も健在でした。足を入れると小さな気泡がまとわりついてきます。たまりません。ただ源泉の流入量が多く熱すぎて残念ながら入浴は出来ませんでした。しょうがなく一般客、宿泊客向けの別棟の浴槽に入りましたが、パンチ力が全然違います。
   
 

 宿に行くのはちょっと早いので、「一湯入魂温泉」をパラパラめくると近くに野湯があるのを見つけました。
 とりあえず確かめようと、鬼首温泉の近くにある荒湯地獄を目指します。川沿いのダート道では寂しくて、元気が出そうな曲をかけて気を紛らわしながらフォレスターを走らせます。
 そして何とかそれらしい場所に到着。草木が生えない山の斜面から火山ガスが至る所で勢いよく吹き出しています。
 谷になっている場所を下流側に降りていくと,別の沢が流れ込んでいます。これがいい湯加減の温泉でした。ブルーシートの湯船が作ってありましたがこちらも熱すぎて入れません。
 しょうがないのでよどみを見つけて入浴しました。これは忘れられない思い出になりそうです。安比の草の湯を思い出しました。

    

 4時半、高友旅館到着です。格がある建物ですが、寂れ具合は半端ありません。
 ここの旅館は、4つの異なる源泉を所有している宿として有名です。中でも黒湯と呼ばれる源泉は実際、そのコールタールと硫黄臭が混ざったような複雑な匂いと味覚でどうにもこうにもたまらないものがあります。
 画像では左上から横に、
  黒湯      ひょうたん風呂 婦人風呂
 
  プール風呂  ラムネ風呂(女性用) もみじ風呂
 
 です。
 ※女性用の風呂は宿の許可をもらって撮影してます。
 
 夕食、朝食は普通です。湯治客用の自炊棟もあります。 今回宿泊客は横浜からきたという女性客と二人だけ?でした。

    

  朝、帰るのに車へ近寄ると、アブラゼミがタイヤで羽化していました。すごいセミです。
   

 帰りも常磐道を使いましたが、6号も通れるようなので途中で高速から降りてみたのですが、いやー衝撃でした。
 ある地域は5年前のまま、時間が止まっているような状況でした。植物だけが大きくなっています。車の往来もほとんどなく、動いていた車の約5台に1台はパトカーでした。
 第二原発を過ぎた辺りにコンビニが開業していました。が、やっていけるの?という感じでした。が、頑張ってほしいです。

 
 結構濃い2日間でした。

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